おくりびと

リョウケイ

2008年10月23日 22:06

仕事で那覇まで行ったついでに、映画を観て来ました。
題名は おくりびと
納棺師と言う、あまり聞きなれないお仕事をする人のお話です。
雑誌で、主演の本木正弘さんのインタビューを読んでから、是非見たいと思ってました。
上映中はタオル片手に何度も涙しながら、三十路の男が感動してました

やはり、死に携わると言う点で自分にダブってしまい、まるで自分の事の様に思えてならないのです。
特に印象的だったのは、納棺師として遺体と向き合う時の彼の姿勢です。
背筋を伸ばし、適度に緊張感を持ちながら、死出のお手伝いをすると言う姿勢です。
映画の最後に、ある葬儀社が登場するのですが、明らかに彼らは死を単なる出来事としてしか考えてなくて、
そこには命の尊厳もなければ、崇高なる魂への配慮も感じません。
確かに、葬儀会社の人は一年に何件も遺体と対面します。その都度、納棺師の様に振る舞うのは非効率となるのでしょう。
しかし、死と言うのは経済的な価値観で判断するものでは決してありません。
死は死です。それで十分価値があります。
この映画はそれを教えてくれます。

沖縄には「命(=ぬち)どぅ宝」と言う黄金言葉があります。
しかし、本当の意味で理解している人がどれほどいるのか、疑問に感じる時が多々あります。
例えば、年忌法要の時期を単なる思い付きで変更してしまいます。
さらには、法要は遅らせた方が良い供養に繋がると考えている人までいます。
困った事です。
そんな人達が命どぅ宝の精神を体現出来ているとは、到底思えません。
現在の沖縄は、尊い犠牲の上に成り立っている。
良く高校の授業などで、教えられるセリフです。
頭では分かっていても、理屈では分かっていても、心で理解していなければ、意味がありません。

是非是非、そんな人達に観て欲しい映画でした。
あ~、もう一回観ようかな・・・

おくりびと
http://www.okuribito.jp/

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