七七日忌と新年
今年もすでに三月に入り、今さら新年の話???
なんて思われそうですが、人によっては耳痛い話かも知れませんので、
配慮してこの時期に話しましょう。
さて、年末になると、新聞の死亡広告欄に
七七日忌は新年の為、繰り上げて〇七日忌に行います。
と言う様な但し書きが増えます。
要するに、年内で法事を済ませ、年明けからは何も行いません。
と言う意味です。
ここで、幾つか疑問に思います。
一つは、新年とは誰のでしょうか?
二つは、七七日忌を繰り上げても良いのか?
三つは、繰り上げた後、本当に何もしないのか?
一つ目ですが、故人に新年は来ません。
では、誰の・・・?
答えは遺族や残された人たちです。
でも、法事は故人の供養のために行うのですから、第一義的に故人が優先されるべきだと思います。
二つ目ですが、繰り上げても良い訳ありません。
県外では、葬式と同日に初七日忌を執り行う習慣がありますが、
これは生きている人が忙しく、一週間に何度も欠勤出来ないから、仕方なく同日に行っている訳です。
やはり、故人のための法事が、故人の希望や都合ではない理由によって、変えられている現状です。
三つ目は、仮に繰り上げ法要をした家庭で、実際に新年を迎えるために飾りやご馳走を食べるかと言うと、そんな事しません。喪家は繰り上げた後も、粛々と四九日間の法要を自分たちだけで行います。
では、参列する親族はどうでしょう?
親族はあくまで他家ですから、自家に不幸がない限りは、普通に新年を迎えます。
???
では、この繰り上げ法要にはどんな意味があるのでしょうか?
実は、10年以上考えてますが、まだ明確な答えは見つかっていません。
と言う風に、新年を迎えるからと言って、七七日忌を繰り上げると言う迷信に根拠も無ければ
意味もありません。
それでも、みなさんはこの迷信に付き合いますか?
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