愛について
先日、某テレビ番組で、僧侶が愛の間違った使い方をしていたので、愛について私なりの話をさせて頂きます。
愛は、仏教では否定されるものです。
何故なら、「愛する」と言う行為は、執着(しゅうじゃく)を生み、正しく物事を判断出来なくするからです。
ただし、仏教用語の愛は現代のそれとニュアンスが違う気がします。
ここが難しいところです。
では、何が肯定されるのかと言いますと、「慈悲」が良いと思います。
慈悲とは、無償のものであり、限りが無く、文字通り慈しみの心です。
簡単に愛と慈悲を比較してみましょう。
愛・・・否定的。有償。執着を生む。肉欲。凡夫の行為。
慈悲・・・肯定的。無償。精神的。仏の所業。
例えて言うなら、エロースとアガペーに近いでしょうか。
ところが、密教では、愛を昇華させて、智慧(仏の悟り)と呼びます。
何故なら、愛も慈悲も表裏の関係だからです。
愛が悪いのではないです。
執着を生む事がいけない訳です。
ここを踏まえて、道を誤らない様に心掛ければ、大丈夫。
と言う訳で、愛と慈悲を心に、菩薩道を邁進しましょう。 合掌
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