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2006年09月19日

勘違い

最近、王様のレストランと言う昔のドラマを観ました。
そこで、おもしろい場面がありました。

高級フランス料理店に縁の無い青年(筒井道隆)が、
伝説のギャルソン(松本幸四郎)のパンの食べ方について
マニュアル本片手に、こう言いました。
「食事が来る前に、パンを食べるのは、日本人くらいだそうですよ」と。

それに対して、ギャルソンはこう答えます。
「ここは、食事を楽しむ場所です。
腹が減れば、料理を食べる。
それで良いんです。」と。

なるほど、確かにそうなんです。
日本人は何かと、礼儀や作法を重んじる民族です。
ですから、マニュアル本に書いてあるマナーに従います。
しかし、レストランの本質は「飯を食う事」です。
それ以上に大切な事などありません。

それは、法事にも通用します。
つまり、法事とは、亡くなった家族を想い、偲んで行なう供養です。
確かに、そこには、何百年と受け継がれてきた伝統や習慣が含まれます。
沖縄風の重箱料理を供えるだとか、団子や香菓子と言う伝統的な供え物があります。
しかし、それらよりも大切な事があります。

それが、心です。

そして、法事は伝統や習慣を勉強する場ではありません。
亡き人を想い、偲び、懐かしむこと、それらを実践することです。

法事の本質は、供え物ではありません。
供える心にあります。

これから、法事を営む方にお願いしたいのですが、
もちろん、供え物にも気を使って欲しいのですが、
是非、供える相手の顔を思い浮かべながら、準備して下さい。
そして、自信を持ってください。
決して、難しい事はないと思います。



Posted by リョウケイ at 00:54│Comments(0)
 
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